除幕を行い、新体制の発足を祝った東北電力の樋口社長(左)と東北電力ネットワークの坂本社長
除幕を行い、新体制の発足を祝った東北電力の樋口社長(左)と東北電力ネットワークの坂本社長

 電力システム改革で掲げた送配電部門の法的分離に伴い、東京、沖縄を除く大手電力8社などで送配電事業会社が1日に発足した。東北電力は1日、東北電力ネットワークと共同で新体制発足式を仙台市の本店ビルで開催。同日付で就任した東北電力の樋口康二郎社長と東北電力ネットワークの坂本光弘社長をはじめ約70人が出席し、新体制発足を祝うとともに、中長期ビジョンの実現に向けてグループ一体となって挑戦し、道を切り開いていくことを誓った。

 発足式に先立ち、1階エントランスでは新会社名除幕セレモニーが開催された。樋口社長と坂本社長が除幕を行い、これまでの東北電力に加えて、新しく設置された東北電力ネットワークの社名とロゴマークが姿を現すと出席者から拍手がわき起こった。

 樋口社長はメッセージの中で、「今回の分社化は創立以来の大きな転換点であり、第二の創業期といえる。気持ちを新たに一歩を踏み出すとともに、グループの成長と地域の持続的発展に貢献できるよう、覚悟を持って社長の任に当たっていきたい」と決意を述べた。

 また、坂本社長は東日本大震災での復旧活動など、安定供給に対する熱い思いは「我々の強みであり、誇るべきDNA」と強調。「知恵と工夫、勇気と信念によって必ず道は開ける」と呼び掛けた。

 発足式には、役員や室部長など幹部社員が出席。その他の社員は、それぞれの事業所でライブ中継を視聴する形で参加した。また、新型コロナウイルスの感染拡大防止の観点から、出席者にはマスクの着用を義務化。座席の間隔も広げたほか、出席者数も当初予定していた約600人から大幅に絞り込んだ。

電気新聞2020年4月2日