整備する新施設のイメージ。右側の建物が本館、隣接する平屋の建物が別館

 九州電力は、鹿児島県薩摩川内市の「川内文化ホール」跡地に、子育て層などを対象とした施設を建設する。親子3世代の利用を想定し、図書室や学習室、カフェ、キッズスペースなどを整備。同市内にある九州電力の川内原子力総合事務所と川内営業所も新施設に移し、持続的な市街地のにぎわいに寄与する考え。九州電力は2023年1月に工事を始め、24年春に開業する計画だ。

 新施設は2階建てで延べ床面積約3千平方メートルの本館と、平屋建てで同約500平方メートルの別館で構成。いずれも木造だ。「“開放感”笑顔あふれる憩いの空間」を掲げ、親子3世代が楽しみ、学べる場とする。

 本館1階に図書室やキッチンスペース、学習室、カフェなどを設け、別館は子どもが楽しめる多目的のキッズスペースを整備する。本館2階には川内原子力総合事務所と川内営業所が入居する予定。建物の外には駐車場のほか、約2300平方メートルの広場も設ける。

 2050年までのカーボンニュートラル実現に寄与するため、ZEB(ゼロ・エネルギー・ビル)として建設する。九州電力は地域住民に親しみを持ってもらおうと施設の愛称も募集する方針。詳細は別途公表する。

 九州電力は21年、川内文化ホール跡地の利活用に向けた協定を同市と締結し、実施事業者に選ばれていた。今後は施設の工事開始に向けて、事業用定期借地権設定契約をはじめとする必要な手続きを進める。
電気新聞2022年12月16日