◆カーボンニュートラル 非効率石炭の削減や 実質ゼロも高い関心

 

衆院本会議で演説する菅首相。2050年までの温室効果ガス削減目標実質ゼロ目指すことを宣言(2020年10月26日、国会)

 7月3日、梶山弘志経済産業相は、非効率な石炭火力発電所の早期削減に向けた方針を表明した(「非効率石炭火力、早期削減へ方針表明」、第4位)。非効率型とされる石炭火力は国内については114基のフェードアウトのほか、自家発も俎上(そじょう)に載せるとした。突然の方針表明に、一時、業界は騒然としたが、翌月には総合資源エネルギー調査会で、その方策の検討がスタートした(第14位)。規制的措置と誘導的措置に分けて検討を行う予定だ。

 10月には長期エネルギー需給見通し改定の検討が始まった(第20位)。目指すのは脱炭素と安定供給の両立の道筋をどう描くか。菅義偉首相は、10月26日の所信表明演説で、2050年までに温室効果ガス排出量を実質ゼロにするカーボンニュートラルを目指すと宣言。これにより、エネルギー・環境政策を巡る風景は一変、脱炭素化への流れが鮮明となった。

 次期エネルギー基本計画の議論では、非化石電源の拡大とともに、水素利用とともに、電化の有用性が取り上げられている(「脱炭素『電化が有望』」、第5位)。

 
 
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