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エネ庁、初の「需給逼迫注意報」発令/27日の東京エリア、午後4時半~5時の供給予備率3・7%

2022/06/26 web面 

 経済産業省・資源エネルギー庁は26日、27日の東京エリアの電力需給が厳しい見通しとなったため、初の「需給逼迫注意報」を発令した。気温上昇による需要増が見込まれたため。26日午後4時時点の予想では、供給予備率は午後4時半~5時が最も厳しく、連系線の活用などを織り込んでも3・7%となった。エネ庁や電力業界は午後3時~6時の時間帯を中心に、無理のない範囲で節電を呼び掛けている。
 27日の東京エリアは最高気温35度を超える地域もあるなど、厳しい暑さが予想される。日中は太陽光出力が最大1300万キロワット程度(正午)まで増え、午前9時~午後4時は予備率7%前後を確保できる見込みだが、午後4時~5時の需給が特に厳しくなる見通し。日が陰って太陽光発電量が急落する一方、5千万キロワットを超える高需要が続くと予想した。
 予備率は、連系線の活用や揚水発電の稼働、火力発電の増出力などを織り込んでも午後4時~4時半に4・7%、4時半~5時に3・7%になると予想した。最も需給が厳しくなる午後4時半~5時の需要は5058万キロワットを見込む。
 エネ庁や東京電力パワーグリッド(PG)、送配電網協議会、電気事業連合会は26日、一斉に需給逼迫への注意を呼び掛けた。冷房などを適切に活用しつつ、午後3時~6時の時間帯を中心に、使っていない照明を消すなど可能な範囲での節電を要請している。
 27日の週の東京エリアは厳しい暑さが続く見通し。週末にかけて暑さの累積効果が出る可能性もあるが、東電PGなどが追加供給力として公募したJERA姉崎火力発電所5号機(60万キロワット)が30日から試運転に入る予定。エネ庁は需給逼迫注意報が連日続く可能性は低いとみている。



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