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[岐路に立つ電力ビジネス]第二部・危機下のエネルギー政策(7)

2024/02/21 1面 

10年前のスポット価格との比較
10年前のスポット価格との比較※クリックで拡大します
◆変化した需給構造…「需要を動かす」重み増す/再エネ大量導入時代備え
 2020年度の冬、電力需給は危機的状況に陥った。20年12月からの断続的な寒波で需要が急増。電源トラブルも重なってLNGの消費ペースが加速し、火力の出力抑制が相次いだ。LNGは長期間ためられない上に、スポットでも調達に約2カ月はかかる。需給バランスの崩れた状態は1カ月以上にわたって続いた。
 卸電力市場の発する価格シグナルは日に日に強まった。少ない売り札を巡って買い手の競り合いが過熱し、1月中旬にはスポット市場の最高値250円をつけた。経産省の打った制度的対策は、市場価格を押さえ込むことだった。それまで500円超だったインバランス料金単価の上限を200円に引き下げ、買い入札価格の沈静化を狙った。これが需給に何の影響も及ぼさないことは言うまでもない。危機を乗り切ったのは、気温上昇や燃料の搬入、電源の運転再開などが要因だ。



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