北海道胆振東部地震に伴う発電設備被害を受け、電力需給の逼迫が続く北海道に全国各地の電力会社から高圧発電機車が続々と集結している。12日には沖縄電力の発電機車が到着。台風21号の被害が甚大だった関西電力を除く8社の発電機車がそろった。その数は計150台あまり。地震被害が深刻な苫小牧エリアを中心に配備されている。応援部隊は、700人以上が全国から派遣されている。
北海道電力や全国各地の発電機車は、道内の停電がほぼ収束に向かった8日まで、避難所や停電地域、重要施設への電力供給に従事した。北海道電力の発電機車は引き続き、震源地に近いむかわ町、厚真町の変電所や公的施設で活躍している。
道内一番乗りは東北電力。地震当日の6日昼頃に青森県の大間港を出発し、夕方には函館市に到着した。その後も全国の電力会社の発電機車が相次いで北海道入りしている。
発電機車だけでみると、最大勢力は東京電力。計40台を札幌エリアに配置している。続くのが東北電力。旭川、北見、釧路、帯広、室蘭、苫小牧、函館の全道各エリアに計32台を展開している。
中部電力は苫小牧エリアに27台、中国電力は室蘭、苫小牧エリアに計20台(このうち4台は未定)、北陸電力は岩見沢エリアに14台、九州電力は小樽エリアに10台、四国電力は岩見沢エリアに10台、沖縄電力は小樽エリアに1台の発電機車を向かわせた。
この他、北海道電力からの要請を受け、東日本大震災時に火力発電所の復旧経験を持つ東京電力フュエル&パワー(F&P)が11日、6人の応援社員を苫東厚真発電所に派遣した。北海道電力に対する支援の輪が広がりをみせている。