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格納容器底部でポンプなど確認/東電福島第一1号

2017/03/20 web面 

1号機格納容器底部の滞留水中で撮影されたバルブや配管を支える構造物(国際廃炉研究開発機構提供)
1号機格納容器底部の滞留水中で撮影されたバルブや配管を支える構造物(国際廃炉研究開発機構提供)
 東京電力ホールディングス(HD)は19日、福島第一原子力発電所1号機格納容器内部に投入した自走式ロボットによる調査の途中経過を公表した。調査初日の18日には格納容器底部の滞留水の中を撮影。水中ではポンプの関連機器などが確認できたが、溶融燃料(燃料デブリ)が広がっている可能性のある床面は鮮明に写っておらず、今後映像を詳しく調べるとした。調査は19日以降も継続する。20、21の両日には、燃料デブリが存在する可能性が高いエリアを調べる予定。
 調査期間は21日までの4日間を予定している。ロボットの投入は当初14日を予定していたが、同日の準備作業中にロボットの状態を確認するカメラのケーブルが断線するトラブルがあり、18日にずれ込んだ。
 18日には、ロボットがグレーチング(金網)の隙間からカメラと線量計が一体となった計測ユニットを降下させて滞留水の中を調べた。放射線量は、格納容器底部まで約1メートルの水中で毎時1.5シーベルト(速報値)が計測された。
 福島第一1号機では、燃料デブリの大部分が原子炉圧力容器の底を抜け落ちた可能性が高いとされる。燃料デブリは圧力容器直下のコンクリート基礎部にたまっていると見られるが、一部は開口部から外に漏れ出ている可能性がある。20、21日の調査では、その開口部周辺の状況を調べる予定で、燃料デブリを観測できる可能性がある。



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