東京電力パワーグリッド(PG)などは29日、系統混雑時の出力抑制を前提とした「ノンファーム型電源接続」に関する制御システムの開発を開始すると発表した。既存系統を最大限活用するノンファーム型電源接続の導入に向けて、効果的かつ合理的な制御システムの開発と実証を行う。新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)からの受託事業で、期間は7月1日~2024年2月を予定している。
東電PGが幹事法人となり、東京電力ホールディングス(HD)や北海道電力ネットワーク、東北電力ネットワーク、電力中央研究所など計12者が共同で実施する。
事業は主に4項目について検討する。まず海外動向を調査しながら、既設電力システムの改修やシステムのセキュリティー評価など、ノンファーム型電源接続を実現するためのシステムを開発する。また、既存の予測技術を用いたローカル予測の誤差について調査・分析し、再生可能エネルギーの発電量や需要について送電系統ごとの精度の高い方法を検討する。この他、開発システムの実系統での実証のほか、海外でのノンファーム型接続に関連する制度や技術の動向調査を実施する。
東電PGは今年度、NEDOが実施する「再生可能エネルギーの大量導入に向けた次世代電力ネットワーク安定化技術開発事業」で、今回の制御システム開発事業に加えて「分散型エネルギーリソースの更なる活用に向けたフィージビリティスタディ」の2件を受託している。
電気新聞2020年6月30日
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