中部電力とLooop(東京都台東区、中村創一郎社長)は5日、イオンモールが運営する長野県と三重県の商業施設で、6月から太陽光発電による第三者所有モデル(自家消費サービス)を開始すると発表した。中部電力とLooopが商業施設の屋根に太陽光発電設備を設置・運営し、イオンモールは初期負担なしで太陽光による二酸化炭素(CO2)フリー電気を使用できる。

 6月から太陽光の自家消費サービスが実施されるのは、イオンモール松本(長野県松本市)とイオンモール津南(津市)の2カ所。太陽光発電設備の容量はイオンモール松本が223.2キロワット、イオンモール津南が270.94キロワット。中部電力は系統を含めた電力の供給、Looopは発電設備の設置と保守・メンテナンスをそれぞれ担う。対価としてサービス料金がイオンモールから毎月支払われる。

 5月までに現地調査を済ませ、導入する太陽光パネルなどの選定・調達を行う。設備の据え付けは6月中に実施する予定。契約期間やサービス料金は非公表だが、イオンモールでは現行の電気料金と同程度の水準を維持しながら、環境負荷低減を実現できるとみている。

 中部電力は2019年2月から太陽光発電の自家消費サービスを開始した。中部電力、Looop、イオンモールの3者では、イオン藤井寺ショッピングセンター(大阪府藤井寺市)が19年8月にオープンした際、100.1キロワットの太陽光設備による自家消費サービスを始めており、今回で3施設の導入となる。

電気新聞2020年3月6日