◆適正な運用へ相互理解を
◇海外の先行事例を参考に/接続ルール整備など急務
生成AI(人工知能)が急速に社会に組み込まれつつある。AI大国米国はAIを重要な国家戦略技術に位置づけ、米中のAI覇権競争が進む。旺盛なAI需要を背景に大手テックの巨額投資によりAIの物理インフラである大規模DCの建設が相次ぐ。キャンパスと呼ばれる広大な敷地に建設される大規模なDCには、電力需要が数百万キロワット(数ギガワット)級のものもある。
2024年の設置済みDC容量は、米国が5千万キロワット超と断トツであり、我が国より一桁大きい。DCに常時から、学習や大量のデータから価値ある情報を掘り出すマイニングをさせておき、データ通信や計算処理の時間(遅延)が問題とならないケースでは、我が国から海外のDCを利用したAI活用は可能である。
他方、以下の背景から我が国のDC建設も着実に進むと考える。データが安全保障や組織の機密に係る場合、自国の自らの管理が届き、他者からクローズされたDCでAIを活用し、アウトプットもそのDCに留めるニーズがある。データ主権(またはソブリンAI)といわれるもので、世の中のデータの大半はこの種に属すといわれ、そのAI活用は今後飛躍的に拡大していく可能性がある。
仏ルコルニュ首相は、政府独自の生成AIを活用し、機密データを国内で管理するなどAI分野の主権確保の意思表明をしている。我が国ではものづくり基盤の強みを生かし、現場データを守りつつ利活用する国産のフィジカルAI基盤の構築を目指し、企業連合の研究開発が、国の支援のもと始動した。






