JERA富津火力発電所(千葉県富津市)のLNG船受け入れ数が23日、累計4千隻を達成した。1985年9月の初入港以来、38年7カ月での達成。同日、オーストラリアのイクシスLNGプロジェクトから約7万トンのLNGを積んだ遠州丸が入港し、船内で記念式典を開いた。あいさつした二宮史尚所長は、LNG船の乗務員や荷役対応を担う協力会社に謝意を示し「今後も安全操業、安定供給への支援をお願いしたい」と話した。
富津火力は敷地内に12基の地下式LNGタンクがあり、最大136万キロリットルを貯蔵できる。オーストラリアのほか、北米やマレーシア、パプアニューギニアなど幅広い地域から受け入れた実績がある。初入港以来、2003年4月に千隻、10年11月に2千隻、17年2月に3千隻を突破。23年度は約150隻・約1千万トンのLNGを受け入れた。38年以上にわたり、荷役業務の無事故無災害を継続している。
4千隻目となった遠州丸は、イクシスから10日間かけてLNGを輸送。式典に出席したエストレレス船長は、二宮所長から花束を受け取り「大変貴重な機会に心から感謝したい」と述べた。
富津火力がこれまでに受け入れたLNGの量は約2億4600万トン(23年度末時点)。LNGはガス導管を通じて、千葉、神奈川の両県内の火力発電所に送り、電力の安定供給を支えている。
電気新聞2024年4月24日
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