東北電力女川原子力発電所は、構内の事務所に設置している売店を改装した。東北地方で初となる無人決済システムを採用し、24時間営業の無人売店とした。飲料や菓子といったこれまでの商品に加え、弁当類を販売するなど商品も充実した。発電所は今年11月の安全対策工事完了と2024年2月の再稼働を控え、業務の繁忙感が増している。休日や夜間の作業が増えていることを踏まえ、職場環境を改善し福利厚生の向上を図った。
発電所の事務新館2階でリニューアルした無人売店には、タッチ・トゥ・ゴー(東京都港区、阿久津智紀社長)のシステムを採用した。従来の有人売店は平日午前9時から午後5時までだった。同システムを採用することで休日・夜間の食事など福利厚生面の課題解消につながる。売店は社員のほか、協力会社の社員も利用できる。
店内に設置したカメラやセンサーが購入者や商品の動きを瞬時に捉えてレジと連動し、商品スキャンが不要となる。利用者は、専用ゲートから入店し商品を取って会計ゾーンに立った後、決済方法を選択すれば購入完了となる。事前登録や専用アプリのダウンロードなどが不要で、初めてでも簡単に利用できるのが特長だ。
売店の運営は従来と同じ地元の商工事業協同組合が担う。無人決済システムの導入により人件費削減や、売り上げ増加といった効果も生まれた。利用者からは「いつでも欲しい商品が購入できて助かる」といった意見や「難しい操作もなく、キャッシュレスで会計がスムーズになった」と、評判も上々だ。
電気新聞2023年5月29日
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