姉崎新2号機のガスタービン

 JERAがリプレース工事を進めていた姉崎火力発電所新2号機(LNG、64万6900キロワット)が1日、営業運転を開始した。2020年2月に本工事を開始し、22年12月から総合試運転を行っていた。JERAは姉崎火力で既設1~4号機を廃止し、燃料油タンクの跡地に新1~3号機(各64万6900キロワット)を設置するリプレース計画を進めている。

 新1号機は23年2月に営業運転を開始した。新3号機は同年4月から総合試運転に入り、同年8月の営業運転開始を予定している。

 新2号機は、新1号機と同様にガスタービンコンバインドサイクル(GTCC)方式を採用。発電端熱効率は世界最高水準の約63%を実現した。

 本工事着工後は、21年9月から廃熱回収ボイラーの設置を始め、22年2月にはガスタービンを設置。他号機の建設と輻輳(ふくそう)する中で、安全第一で作業を進めてきた。

 JERAは新2号機の営業運転開始について「二酸化炭素(CO2)排出削減に努めるなど、環境負荷の低減を図っている。最新鋭の火力発電所へのリプレース工事を着実に進め、電力の安定供給とCO2排出量の削減に努めていく」とコメントした。

 JERAは姉崎火力を含め、3地点で火力リプレース工事を進行中。23年度は、最新鋭石炭火力となる横須賀火力新1、2号機(神奈川県横須賀市、各65万キロワット)の営業運転開始を見込む。

電気新聞2023年4月3日