日本初のサッカーナショナルトレーニングセンターとして1997年7月に開設された「Jヴィレッジ」(福島県楢葉町、広野町)。2011年3月の東日本大震災後、東京電力福島第一原子力発電所事故の対応拠点となり、営業を停止していたが、2018年7月28日、7年4カ月ぶりの営業再開を果たした。砂利や鉄板が敷かれていたピッチに天然芝も戻り、設備も拡充され生まれ変わった。“新生Jヴィレッジ”は福島復興を発信するシンボル的存在としての役割が期待される。27日には報道陣向けの内覧会が、28日には記念式典、29日には一般客も参加する記念イベントが行われ、“新生Jヴィレッジ”の第二章の幕開けに立ち会った。
 

再び動き出したJヴィレッジ

 

■午後2時46分。地震発生の時間にスタジアムの時計は動き出した

28日には営業再開を祝し、地元中学生による記念試合が行われた。震災が発生した午後2時46分で止まっていた時計が、キックオフとともに動き出した
28日には営業再開を祝し、地元中学生による記念試合が行われた。震災が発生した午後2時46分で止まっていた時計が、キックオフとともに動き出した

 

■芝の上に子どもたちの笑顔がはじける

Jヴィレッジでは19年ラグビーワールドカップ日本大会に出場する海外チームの受け入れが見込まれている。29日のイベントでは、スポーツ教室で子どもたちがラグビーの基礎に触れた。広く開放的なピッチを走ると笑顔があふれた(29日)
Jヴィレッジでは19年ラグビーワールドカップ日本大会に出場する海外チームの受け入れが見込まれている。29日のイベントでは、スポーツ教室で子どもたちがラグビーの基礎に触れた。広く開放的なピッチを走ると笑顔があふれた(29日)

 

■再始動前日の夕暮れ。明かりが美しく芝生を照らす

営業再開前日、選手を待つスタジアムに、ナイター設備が点灯した(27日)
営業再開前日、選手を待つスタジアムに、ナイター設備が点灯した(27日)

 

■スポーツだけでなくイノベーション・コースト構想とも連動

新生Jヴィレッジの構想を語る運営会社の上田栄治副社長。スポーツ関連に加え、福島イノベーション・コースト構想や観光分野の誘客にも力を込める
新生Jヴィレッジの構想を語る運営会社の上田栄治副社長。スポーツ関連に加え、福島イノベーション・コースト構想や観光分野の誘客にも力を込める

 

■芝のクオリティーは以前よりも高い

手間をかけ育てられた天然芝のピッチが、選手たちを迎えてくれる。Jヴィレッジの上田栄治副社長は「芝は以前にも増して高いクオリティー」とアピールした(27日)
手間をかけ育てられた天然芝のピッチが、選手たちを迎えてくれる。Jヴィレッジの上田栄治副社長は「芝は以前にも増して高いクオリティー」とアピールした(27日)

 

充実した設備

 

■全天候型練習場

9月にオープンする予定の全天候型練習場。スポーツをはじめ、風のない環境を生かしたドローン教室やレースが計画されている。代表チームの”秘密練習”も可能(27日)
9月にオープンする予定の全天候型練習場。スポーツをはじめ、風のない環境を生かしたドローン教室やレースが計画されている。代表チームの”秘密練習”も可能(27日)

 

■コンベンションホールも備えた宿泊施設

新しく設けられた宿泊棟。最大約300人収容のコンベンションホールや各宿泊フロアにバリアフリー対応の部屋を備える(27日)
新しく設けられた宿泊棟。最大約300人収容のコンベンションホールや各宿泊フロアにバリアフリー対応の部屋を備える(27日)

 

■展望風呂からはピッチや太平洋を臨む

新しい宿泊棟8階の展望風呂はピッチや太平洋を臨む。昼間の景色だけでなく、ナイター設備に照らされた広いピッチを見下ろすのもいいだろう(27日)  
新しい宿泊棟8階の展望風呂はピッチや太平洋を臨む。昼間の景色だけでなく、ナイター設備に照らされた広いピッチを見下ろすのもいいだろう(27日)

 

■世界の名選手や名監督も満足できるようスイートルームも用意

ピッチを臨むサウスウイング棟のスイートルーム。従来の二部屋を、間の壁を抜いて、広い一部屋にした(27日)
ピッチを臨むサウスウイング棟のスイートルーム。従来の二部屋を、間の壁を抜いて、広い一部屋にした(27日)
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