東京電力福島第一原子力発電所の廃炉作業を想定した技術を競う高等専門学校生の「廃炉創造ロボコン」が2017年12月16日、日本原子力研究開発機構の楢葉遠隔技術開発センター(福島県楢葉町)で開催された。昨年の第1回に続き、第2回となる今回も若者らしい斬新なアイデアが審査員や観衆を魅了。力を合わせて完成させた機体で課題に挑戦した。

◆新たな技術の創造目指して
1、新たな技術の創造目指して
全国15高専・16チームが集結した開会式。選手宣誓では、困難な課題に立ち向かい、新たな技術を生み出す決意が示された。来年は海外のチームも参加する予定

 
◆地元の思いも乗せて
2、地元の思いも乗せて戦った
ロボットの最終チェックを行う福島高専の選手たち。地元の思いも乗せて競技に臨んだ。昨年の反省点を生かし、新たなクローラー機構を取り入れた

 
◆課題発見力、創造性を評価
3、課題発見力、創造性を評価
競技を見つめる審査員。課題発見力や創造性が評価のポイントとなった。会場には約300人が来場。実力を発揮できなかったチームにも温かい拍手が送られた

 
◆ヘリウム風船の活用に注目
4、ヘリウム風船の活用に注目
複雑な段差を進む「ステップフィールド」に挑戦した舞鶴高専のロボット。ケーブルを浮かせるためにヘリウム風船を使うなど、斬新なアイデアに注目が集まった

 
◆ロボットの目と仲間を信じて
5、ロボットの目と仲間信じて
操作する際はロボット本体を直視できない。頼りになるのは、搭載されたカメラから送られてくる映像。そしてともに努力してきた仲間だ

 
◆最後まで絶対あきらめない
6、最後まで絶対あきらめない
呉高専は、独特な歩行機構を備え尺取り虫のように階段を上るロボットを開発。トラブルに見舞われたものの、最後まであきらめず復旧を目指した

 
◆生き物のような力強さを
7、生き物のような力強さを
「生き物のような力強さ」をテーマとした熊本高専のロボットはアイデア賞に選出。6本足を巧みに使ってステップフィールドを進む様子が会場を沸かせた。エキシビションとしてモックアップ階段にも挑戦した

 
◆最優秀賞に奈良高専、3チームが課題クリア
8、最優秀賞に奈良高専、3チームが課題クリア
最優秀賞に選ばれた奈良高専のロボットは、安定感のある動きでモックアップ階段を上る課題をクリア。競技後は安堵の表情を浮かべた。初開催だった前回大会は全てのチームが課題をクリアできなかったが、今回は3チームが成功した

電気新聞2017年12月27日