リアルタイム情報スマホアプリサービス「DRIVEtheARC」
リアルタイム情報スマホアプリサービス「DRIVEtheARC」

 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)と日産自動車、兼松は米国カリフォルニア州で電気自動車(EV)の利用範囲を広げるための実証事業を開始した。州内の25カ所に55基の急速充電器を整備し、ドライバー向けスマートフォンアプリを日産の自動車情報サービスと連携。今後約2年で充電器の適切な設置場所や利用者の充電行動などを分析する。分析結果を用いてEV利用者の行動範囲を拡大したい考えだ。

 急速充電器は11月中旬までに、同州海沿いのモントレーからシリコンバレーを経てレイクタホに至る区間に設置した。併せて充電器の場所や利用状況を確認できるスマホアプリ「DRIVEtheARC」も機能強化。情報を車載端末に取り込み、カーナビゲーションと連携して使うこともできる。

 実証では適正な急速充電器の設置場所や利用者の行動パターンといったデータを収集・分析していく。

 それを基にアプリも混雑予想情報の提供などさらに機能を強化する。

 環境規制が厳しいカリフォルニア州は、米国でも自家用EVの保有台数が最も多い。一方で用途は充電インフラが整備された都市内の近距離移動に限られがちだという。実証で充電に関する行動を分析することで、EVによる行動範囲の拡大を目指す。



電気新聞2017年11月30日