日本国内の陸上風力発電促進区域(25年2月末時点) 北海道の市町村が再生可能エネルギー導入の促進区域を設けるに当たって、除外すべきエリアを示した道の「環境配慮基準」。陸上風力発電の導入に「ブレーキをかける」として、業界や道内の市町村が懸念を募らせている。全国トップクラスのポテンシャルを持つ北海道の再エネを活用したGX(グリーントランスフォーメーション)投資により、産業振興を図ろうとしている経済産業省からは、道の環境配慮基準が「GX投資に冷や水を浴びせかねない」と危惧する声が上がる。
◆保安林など除外/電力需要増も…市町村足踏み
電力消費量が大きいデータセンター、半導体工場の立地が進む北海道の電力需要は、これから伸びていくと予想される。電力広域的運営推進機関の見通しでは、北海道の需要電力量は、2024年度を基準にすると34年度に1.54倍へ増加する。この伸び率はエリア別トップで、2位の東京(1.35倍)を大きく引き離した。