コンソーシアムの目的を説明する齋藤会長

 早稲田大学は10月1日、「次世代ヒートポンプ技術戦略研究コンソーシアム」のオープニングセレモニーを早稲田キャンパス(東京都新宿区)で開催した。この組織は冷凍空調機器メーカーや電力、ガスなど17企業が参画する国内最大級のヒートポンプ技術関係コンソーシアムで、4月1日に設立。ヒートポンプに関する政策や技術を分析するなど、ヒートポンプの普及促進に向けて戦略的な研究開発を進めている。

 セレモニーであいさつしたコンソーシアムの齋藤潔会長(数理エネルギー変換工学研究所所長)は日本のヒートポンプ技術がガラパゴス化している点に懸念を示し、技術革新には「多様な人材が集まったオープンな場での議論が必要」と強調。このコンソーシアムを「イノベーションが生まれる場」にしたいと話した。

 当日は関係者など約50人が出席し、文部科学省や経済産業省、日本経団連、日本冷凍空調工業会、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)などから祝辞が寄せられた。

 早稲田大学は2018年に採択された文科省の「オープンイノベーション機構整備事業」に基づき、「早稲田大学オープンイノベーション戦略研究機構」を設置している。今回のコンソーシアムも一連の取り組みの一環で設立された。

電気新聞2020年10月2日