黒部ダムカレーライス型で押し固めたご飯を置いた後、ルーを流し、遊覧船に見立てたトッピングを乗せればダムカレーの出来上がり
黒部ダムカレーライス型。金属で有名な新潟県燕市製。

 自宅で本格ダムカレーを――。関電アメニックス(大阪市、稲田豊社長)はこのほど、ダム型のご飯を簡単に盛れる「黒部ダムカレーライス型」を発売した。ダム型のご飯はダムカレーの不可欠要素の一つ。同社が運営するレストハウスの食堂で使われるプロ仕様の金型をヒントに、一般家庭でも手頃な価格で使いやすいステンレス製の型を開発した。8月の発売以来、既に人気商品となっており、同社は「これを使って家庭での食事を一層楽んで頂きたい」と話している。

 ダムカレーの元祖は、立山黒部アルペンルート・関電トンネル電気バス扇沢駅(長野県大町市)の扇沢レストハウスで提供されていた「アーチカレー」とされる。扇沢レストハウスでは約半世紀前から、黒部ダムのように美しくご飯を盛れる金型を用いている。

 関電アメニックスでは、かねて家庭でもこうしたダムカレーを楽しんでもらえるよう、紙製の型をレトルト商品とセットにして販売するなどしてきた。ただ、耐久性や衛生上の課題から繰り返しの使用は難しかった。

 一方、レストハウスで用いられる金型は鉄工所に特注しているもので、数万円程度。土産品としては高価過ぎた。

 そこで新潟県燕市の金型メーカーにステンレス製の型の製作を依頼。ライスの出来上がりの美しさや耐久性を確保しつつ、価格は1500円に抑えた。扇沢や黒部ダムの販売店、大町市の特産品ショップなどで売っているほか、同社ウェブサイトの「黒部ダムオリジナルグッズ販売」ページでも購入できる。

 売れ行きは好調で、同社土産品のトップ10に入っているという。商品を企画した同社くろよん観光事業部の柏原清さんは、「新型コロナウイルス対策でご家庭での食事の機会も増えていると思う。そうした際にライス型を使ってより楽しんで頂けたら」と話している。

電気新聞2020年9月24日

関電アメニックスホームページ
https://www.k-amenix.co.jp/kuroyonshop/