ファン付き作業服の販売を手掛ける空調服(東京都板橋区、市ケ谷透社長)は9月から、過酷な環境下でも作業できる「空調フェイスシールド」を販売する。このほど試作品を製作した。同社のファン技術を応用し、フィルター付きファンユニットを取り付けた使い捨てのフィルムシールドをかぶることで、汚染環境下でも外気を浄化しながら取り入れられる。様々な環境下で実証試験を行い、9月に販売を開始する計画だ。
製品は、フィルムシールド、ファンユニット、バッテリーユニットの3点で構成。フィルムシールドは厚さ0.04~0.05ミリメートルのポリエチレン製で、首に伸縮ベルトを巻いて外気を遮断する。1回使用するごとに捨てる。
ファンユニットは50ミリメートル四方の遠心ファンを採用。フィルターで浄化した空気を取り込み、シールド内部からの陽圧で空気排出孔から排気する。フィルターは用途に応じて交換が可能。フィルターの浄化性能などは今後詰める。
バッテリーユニットは衣服のポケットなどに入れ、有線でファンユニットに電気を供給。リチウムイオンバッテリーを使用し、出力5Vで約10時間の連続稼働が可能だ。防水仕様で、使用後に消毒できる。
今後、第三者機関で様々な環境下での有効性を検証し、販売を目指す。販売開始を予定する9月時点で、価格は1セット1万円以下を目標としたい考え。
電気新聞2020年6月1日
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