経済産業省・資源エネルギー庁は、エネルギー教育の充実化を目的に、電力需給調整を疑似体験できるデジタルコンテンツ「電力バランスゲーム~町に電気をとどけよう」を制作した。主に小中学生を対象に、電力需給バランスの重要性について楽しく学んでもらうのが狙いだ。
エネ庁は、国民生活や産業活動の基礎となるエネルギーについて子どもの頃から学べる工夫が必要と判断。エネルギー教育推進事業の一環でこのゲームを制作し、8月9日に公開した。
パソコンやスマートフォンを使ってエネ庁ホームページの「キッズページ」にアクセスすると、ゲームが遊べる。時間帯ごとに変わる需要量に発電量が合うよう、発電所に指令を出す内容だ。
使える発電所は太陽光、風力、水力、原子力、火力の5種類。それぞれの特徴をうまく生かし、バランス良く組み合わせるのがこつだ。なるべく二酸化炭素(CO2)を出さないように需給を調整できると、高得点がもらえる。
太陽光は時間帯と天気、風力は風速によって発電量が変わる。水力はダムの水によって発電量に制限がある。原子力は発電量が一定。火力はゼロから急に発電量を増やせず、使い過ぎるとCO2が増える。
シナリオは季節ごとに用意され、需要カーブの違いが反映されている。太陽光が多いケースと少ないケースも選べる。
まず前日の需要想定に合わせて各発電所の発電量をいったん決めるが、当日に天候の変化や発電所のトラブルなどが発生。発電量が多過ぎたり少な過ぎたりして停電が起きないよう、制限時間内に対応する。
ゲームは実際の電力事情や運用方法を参考に制作されている。電力の安定供給がどのようにして守られているのかを理解する一助になる。
電気新聞2019年9月2日
経済産業省「電力バランスゲーム~町に電気をとどけよう」
https://www.enecho.meti.go.jp/about/kids/game/client/
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