富山県警察本部で、ながら見守り活動の推進式が行われた
富山県警察本部で、ながら見守り活動の推進式が行われた

 北陸電力は子どもたちを犯罪から守る活動に力を入れる。警察庁が推進する子どもの安全確保「ながら見守り」活動に賛同。新学期を迎えた小学生らを見守るため、同社エリア内で全従業員が見守り活動に取り組む方針だ。4日に富山市と金沢市で地元警察と共に見守り活動を推進するセレモニーを開催。見守り活動に加えて「こども110番の車」運動も継続する考えだ。今年度もチラシを作製し、エリア内の小学校や新入学児童に配布する。

 ながら見守りは業務中や通勤中などに防犯の意識を持ちながら子どもたちの安全確保に努める活動。不審者などを発見したら速やかに警察へ通報するといった取り組みを行う。北陸電力は4日に見守り活動への参加を表明し、全従業員で取り組むと発表した。

 富山市の富山県警察本部で開かれた「ながら見守り推進式」には、同社富山支店の山田彰弘執行役員・支店長と関西電力北陸支社の藤井俊成支社長が出席。両者が富山県警の小林昭洋・生活安全部長に見守り活動を推進すると宣言すると、小林部長は北陸電力の「りくこ」と関西電力の「くろにょん」の両キャラクターに推進サポーターの委嘱状を手渡した。

 北陸電力石川支店も同日、金沢市の金沢電気ビルで「ながら見守り」活動の表明式を開催。松田光司執行役員・石川支店長が石川県警察本部の橋本徹・生活安全部長に見守り活動への賛同書を手渡した。

 見守り活動への賛同に加え、北陸電力グループとして地域の子どもたちを犯罪や事故から守る「こども110番の車」運動も引き続き展開する。社用車に「こども110番の車」のステッカーを貼り、子どもたちが助けを求めてきた場合や危険を発見した際に一時保護して通報などを行う。

 今年も小学校の入学シーズンに合わせて110番の車活動を案内するチラシを作製した。エリア内の579校に通う新入学児童約2万3700人に配布し、この活動を周知する。グループ8社の社有車約1400台を用いて子どもたちの安全確保と犯罪の未然防止を図る。
電気新聞2019年4月8日