かつては、電源開発調整審議会(以下「電調審」)に基づいて電源開発基本計画が決定されており、それに基づいて電源開発が進められてきた。電調審及び電源開発基本計画は、昭和27年に成立した電源開発促進法に基づく枠組みであり、総括原価制度の下で、高度経済成長によって急増する電力需要の伸びに計画的に対応するための重要な役割を果たしていた。
電源開発基本計画が策定された当時と、自由化の下で多数の事業者が参入し、かつ分散型電源の導入も進んでいる足下の状況と比較すると市場・制度環境も全く異なり、同列に論じることはできないが、供給力確保に必要な制度的措置を講じるための枠組みであるという性格は、同一といえよう。
以上が、電源版マスタープランに関する一考察であるが、先般、第3回制度設計WGにおいても、「中長期的な電力需給についての共通認識の形成」として、広域機関において提示された将来シナリオを踏まえつつ、中長期の電力需給についての共通認識を形成していく観点から、必要な取り組みについての議論が開始された。今後、国においても、より一層議論が進むことを期待したい。
電気新聞2025年8月18日





