EVがコースを自動で周回するデモンストレーションの様子
EVがコースを自動で周回するデモンストレーションの様子

 ダイヘンは15日、ワイヤレス充電システムと自動運転技術を組み合わせた小型EV(電気自動車)の実演走行を世界で初めて公開した。EVとワイヤレス充電システムを1台ずつ使用。堺市に設けたコースをEVが自動で1周して充電システムの設置場所に到達し、自動で充電を開始する模様を実演した。

 実演走行にはダイヘンのワイヤレス充電システム「D―Broad チャージングドック」とタジマEV製の2人乗りEV「ジャイアン」を使用。監視員がハンドルに手を添えておく「自動運転レベル2」で実施した。

 周辺を見渡すセンサーをEVに搭載して車両周辺の地形や障害物、歩行者を検知。事前にEVに習得させた約60メートルのコースを1周してからEVが充電ポイントに到達した。充電システムは車両が駐車したことを検知してから給電を開始した。

 ダイヘンは堺市で2019年度にワイヤレス充電システムに自動運転技術を組み合わせた実証実験を行う予定。団地が並ぶ泉北ニュータウン地域で充電システムとEVを1台ずつ使い、住民の移動手段として有効かどうかを検証する。実用化に至れば、住宅からバス停までといった短距離の移動に活用することが考えられる。

電気新聞2019年3月18日