会社成長賞を受賞したテプコシステムズの権田社長

 東京電力ホールディングス(HD)は2023年度グループ会社業績表彰を行い、「会社成長賞」「外販貢献賞」などの4部門で計15件を選んだ。顕著な成果や高い貢献度を示した会社をたたえる制度で、小早川智明社長は選ばれた15件について、「創意工夫を重ね、お客さまのニーズに応えた好事例」と評価。「引き続きグループ一丸で企業価値向上を目指そう」と呼び掛けた。

 会社成長賞はテプコシステムズ、外販貢献賞は外部営業利益の部でPinT、外部売上高の部でTEPCOホームテック、「コスト削減貢献賞」は東電用地、「生産性向上賞」はPinTがそれぞれ1位を取った。

 会社成長賞で1位のテプコシステムズは東電パワーグリッド(PG)から次世代スマートメーターシステムの開発を受託。これまでグループ外企業が受託していた業務をグループ内で手掛けるため、権田勇治社長は「当社の売り上げ増だけでなく、東電グループ外へのキャッシュアウトを抑えることができた」と振り返った。

 外販貢献賞の外部営業利益の部、生産性向上賞の2冠となったPinTは、1人当たりの営業利益が22年度比で2.79倍に達した。

 木幡禎之代表取締役は、「お客さまに寄り添う営業力、システム開発力などで力強く成長を遂げることができた」と喜んだ。その上で、「新たな事業の挑戦を恐れずに、グループの価値向上に貢献できるよう一層努力していく」と誓っていた。

 外販貢献賞の外部売上高の部1位のTEPCOホームテックは、太陽光発電+蓄電池のセット販売を推進し、外部売上高が88%と他社を大きく引き離し、トップに立った。コスト削減貢献賞1位の東電用地は、配電用敷地業務委託などにおける効率化施策が奏功した。

電気新聞2024年7月16日