日本風力発電協会(代表理事=加藤仁・日本風力開発副会長)は、2018年末時点の国内の風力発電導入実績(速報)を取りまとめた。単年の導入量は前年比3万キロワット増の19万2千キロワットで3年ぶりに前年を上回った。基数は同12基増えて77基。同協会は、17年は建設前の環境アセスメントに時間を要して運転開始が遅れる傾向があったものの、18年はアセスの期間を短縮する取り組みなどにより稼働数が伸びてきたと分析している。

 累計導入実績は358万4千キロワットで2287基だった。地域別でみると東北が99万キロワットで1位。2位には九州の51万4千キロワットが続いた。都道府県別では青森県が41万8千キロワットでトップ。以下は北海道、秋田県と続いている。

 19年以降については、18年12月末時点で環境アセスの手続きに入った案件は総数で221件、合計容量は1842万キロワットに達した。このうち洋上風力は535万キロワットとなる。また一般海域で洋上風力発電を利用するための法律ができたため、同協会は風力発電が「さらに拡大する準備が整いつつある」と指摘している。

電気新聞2019年1月18日