東北電力と東北電力ネットワークは7日、両社を退職した社員との関係を維持・強化するため、アルムナイネットワークを構築したと発表した。退職者(アルムナイ)が異業種などで獲得した経験・知見を両社の新たな価値創造に生かす。ビジネスパートナーとしての協業や即戦力としての再入社を想定する。両社は人財戦略の一環としてアルムナイとの良好な関係を維持することで、新たな事業創出につなげる考え。

 アルムナイとは卒業生、同窓生を意味し、企業では「自社の退職者」を指す。東北電力グループでは、新たな価値創造に向けて人財確保に力を入れる。アルムナイはグループの理念や電気事業への知識が深いことから「善き理解者」として新たな価値を創造できる人的資本と位置付けた。

 両社は定年退職者を除くアルムナイを対象に、社外クラウドサービスによる参加者限定のSNSサービスを展開する。新興企業のハッカズーク(東京都新宿区、鈴木仁志代表取締役CEO)の専用サービスを利用した。

 SNSでは、アルムナイや在籍社員とのコミュニティーの場を設けた。協業、再入社の機会を創出するほか、参加者は交流を通じ知見の獲得や人脈づくりに生かせる。クラウド内でアルムナイ同士のコミュニティーの立ち上げも可能。また、両社のニュースやイベント、キャリア採用情報などを定期的に発信する。

電気新聞2024年5月8日