輪島市の「のと里山空港」に移った災害復旧拠点。北陸電力と北陸電力送配電が復旧への願いを込めて公表したスローガン「「こころをひとつに能登」も掲出されている
輪島市の「のと里山空港」に移った災害復旧拠点。北陸電力と北陸電力送配電が復旧への願いを込めて公表したスローガン「「こころをひとつに能登」も掲出されている

◇被災地により近く

 9日からは輪島市にある「のと里山空港」に災害復旧拠点が移された。写真右に掲出された『こころをひとつに能登』は北陸電力と北陸電力送配電が、地域、グループと協力会社、復興を願うすべての人々と心を一つにする願いを込めて公表したスローガン。応援も拡大し、北海道、中国、四国、九州も要員や車両を派遣。北陸電力グループと応援各社合わせて1日最大1400人規模の体制で復旧を進めた。

 

北陸電力送配電の指示の下、復旧作業にあたる東京電力パワーグリッドと関電工(1月29日、輪島市)
北陸電力送配電の指示の下、復旧作業にあたる東京電力パワーグリッドと関電工(1月29日、輪島市)

◇おおむね停電解消へ

 北陸送配電の指示のもと、復旧作業にあたる東京電力パワーグリッド(PG)と関電工(1月29日、輪島市)。被災地は余震や降雪に見舞われ、新たな停電も発生。1日から延べ6万7000件余りの停電が発生した。難航する中懸命の作業が続けられ、能登半島地震の発生からおよそ1カ月で、立ち入り困難な地域を除いて、おおむね停電は復旧した。

 

北陸電力輪島営業所と北陸電力送配電輪島配電センターが入居する建物。駐車場には亀裂や隆起が残っている(1月29日)
北陸電力輪島営業所と北陸電力送配電輪島配電センターが入居する建物。駐車場には亀裂や隆起が残っている(1月29日)

◇所員も被災し

 写真は北陸電力輪島営業所と北陸電力送配電輪島配電センターが入居する輪島市の事務所。建物の無事を確認した上で、所員が復旧対応業務にあたっていたが、駐車場には亀裂や隆起が残る(1月29日)。「所員は地元の者が多く被災者でもある。地震後、住まいが火災に見舞われたり、倒壊した所員もいた。道路も寸断され、発災直後は少ない人数で対応した」と、復旧の後方支援に当たる輪島営業所の木下官所長は語った。