三菱電機は2024年度、サステナビリティー経営を推進するための新組織を発足する。脱炭素社会や循環型経済といった5つの社会課題を解決する事業の創出を狙う。23年10月に漆間啓社長をリーダーとしたプロジェクトを立ち上げ、各事業部門から30代~40代前半の社員48人を集めた。24年度から組織に格上げし事業展開に結びつけていく方針だ。
漆間社長の下、「GIST(ジスト)活動」を開始した。「グローバル・イニシアチブ・フォー・サステナブル・テクノロジー」の略で、地球規模の課題解決に技術で貢献し、自社の成長と社会の持続可能性を両立させる事業を生み出す。漆間社長は電気新聞のインタビューで「事業本部を超えて活動しており、4月以降に組織化する」と明かした。
部門横断のGIST活動には主要4事業のトップのビジネスエリアオーナーや、最高戦略責任者(CSO)のほか、社外専門家が加わる。若手・中堅メンバーには「各事業部門の精鋭」(三菱電機)を集めた。ワークショップを実施しながら情報収集を続けてきた。
三菱電機はサステナビリティー経営の実現に向け(1)カーボンニュートラル(2)サーキュラーエコノミー(3)安心・安全(4)インクルージョン(5)ウェルビーイング――という5つの課題を明確化した。エネルギーマネジメントやヒートポンプ技術により脱炭素化に貢献したり、リサイクル分野の技術革新で循環型社会を構築したりする方針を描く。各事業部門の保有技術を整理し、事業化に向けた戦略を練る。
電気新聞2024年1月9日
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