東京電力ホールディングス(HD)は、約4割の土地を所有する尾瀬国立公園の大清水湿原(群馬県片品村)の植生回復に向けて、クラウドファンディングを通じたミズバショウの植栽を実施している。インターネット上で9月28日まで資金出資の協力を募る。

 大清水湿原は、尾瀬の群馬県側の入山口・大清水にある。かつては約2万株のミズバショウが咲き、子どもや高齢者、車いすの利用者も楽しむことができる憩いの場所だったが、近年はシカの食害などで湿原の植栽が荒廃している。

 2018年度からは地元の片品村が中心となり大清水湿原の回復プロジェクトを始めており、ミズバショウの植栽やシカ侵入防止柵の設置などを進めている。既に今春には地元の高校生が中心となって約千株の植栽を実施。東電HDもプロジェクトに参画しており、老朽化した幅広の木道の再整備に取り組んでいる。

 今回、東電HDはプロジェクトの一層の推進に向けて、クラウドファンディングを通じて約2千株のミズバショウの植栽に取り組むことにした。クラウドファンディングプラットフォーム「CAMPFIRE(キャンプファイヤー)」で、100万円を目標に植栽資金を集める。

 出資者は10月20日に行われるミズバショウの植栽に参加でき、協賛金に応じた返礼品も送付される。植栽したミズバショウは来春に見頃を迎える予定。

クラウドファンディング CAMPFIRE
尾瀬(大清水湿原)のミズバショウをみんなの力で回復したい!
https://camp-fire.jp/projects/91290/preview?token=20lcgf7a
 
電気新聞2018年8月22日