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 東京電力ホールディングス(HD)が制作した、福島第一原子力発電所の廃炉の現場を疑似的に巡ることができるウェブコンテンツ「INSIDE FUKUSHIMA DAIICHI」が、デジタル広告を対象にした「コードアワード2018」でベスト・キャンペーン賞を受賞した。鮮明で生々しい映像・画像に説明を添え、廃炉作業の内容や進捗状況、今後の見通しを分かりやすく伝えている。3月29日からウェブサイトで公開している。

 コードアワードはD2C(東京都、宝珠山卓志社長)が主催する、デジタル技術を活用した広告の表彰事業。ベスト・キャンペーン賞はグランプリに次ぐ賞の一つで、PR手法の創造性に秀でたデジタルキャンペーンやプロモーションが選ばれる。今月2日に表彰式が行われた。

 「INSIDE FUKUSHIMA DAIICHI」は廃炉が進む福島第一の構内を巡るバーチャルツアーで、原子炉建屋、汚染水処理設備、処理した水をためるタンクのエリア、免震重要棟、廃棄物関連設備の敷地など10ルートを選べる。3月22日に計測した放射線量も表示される。

 ルートの位置を示す構内見取り図は、画面左下のすぐに参照できる場所に配置。また、一般作業服のエリア「グリーン・ゾーン」、防護服と半面または全面マスクのエリア「イエロー・ゾーン」、防護服と全面マスクのエリア「レッド・ゾーン」が一目で分かるデザインになっている。

 東電HD福島第一廃炉推進カンパニー廃炉コミュニケーションセンターは、「今回の受賞をきっかけに、より多くの方に見て頂ければ」と話す。今後は情報の更新や内容の充実を図り、秋頃に英語版、スマートフォン版も公開する考えだ。

電気新聞2018年8月9日
 
INSIDE FUKUSHIMA DAIICHI
http://www.tepco.co.jp/insidefukushimadaiichi/