1号機が運転を開始した横須賀火力

 JERAは30日、横須賀火力発電所1号機(神奈川県横須賀市、石炭、65万キロワット)が営業運転を始めたと発表した。東京電力時代の3~8号機(各35万キロワット)とガスタービンを廃止し、最新鋭機にリプレースした。超々臨界圧(USC)方式を採用し、熱効率は発電端で43.5%(高位発熱量基準)。今夏以降の電力安定供給への貢献が期待される。JERAの石炭火力が新規運開したのは、武豊火力発電所5号機(107万キロワット)に続いて2基目。

 30日午前0時に営業運転を始めた。着工は19年8月。投資額は数千億円規模で、タービン、ボイラーは三菱重工業製、発電機は三菱電機製を採用した。年間の石炭消費量は180万トン程度を見込む。

 東京電力フュエル&パワーが2016年に環境影響評価の手続きを始め、その後、JERAに承継された。1号機建設工事と並行して進めた旧発電所の撤去工事は、17年5月に始まり、22年4月に完了した。

 JERAが建設を進める石炭火力は、横須賀2号機(65万キロワット)を残すのみとなった。20年5月に着工済みで、営業運転開始は24年2月を見込んでいる。

電気新聞2022年7月3日