アクセンチュアは、人工知能(AI)を搭載したスマートスピーカーの消費者意識調査を実施した。日本の消費者が便利だと思う機能は「好きな音楽を流してくれる」が46%と最も高かった。次いで「家電を声で操作」が31%だった。実際のユーザーによるAIスピーカーの満足度も9割と高く、消費者の新たなニーズに応えていく戦略が企業に求められている。

 日本の消費者千人に調査した。インターネット人口におけるAIスピーカーの所有率は2017年までに8%だったが、18年末に16%まで高まると予測。アクセンチュアによると、普及率が16%を超えると急激に流行するという。

 人気の音楽機能について、アクセンチュアの中村健太郎マネジング・ディレクターは「話しながら今の気分に合った曲を選んでくれる。抽象的な要望に応えてくれるところに価値がある」と分析している。デジタル技術の進化によって顧客一人一人の価値に合わせたサービスが求められている。

 一方、2番目に評価の高い家電の遠隔操作は「まだリモコン代わりくらいの役割しか求められていない」と中村氏は指摘。電気の使い方を工夫して節電したいといったニーズはそこまで高まっていないようだ。

 AIスピーカーで3番目に期待されているのが「検索機能」で28%だった。AIスピーカーユーザーの3分の2はスマートフォンの使用頻度が下がったという結果も出た。

電気新聞2018年4月5日