関西電力が制作したウェブ動画が、日本アドバタイザーズ協会(JAA)主催の「第56回JAA広告賞 消費者が選んだ広告コンクール」のデジタル広告部門で、トップ10となるメダリストに入賞した。動画のタイトルは「曙光―離れた地でも―」。東南アジアで水力発電所の建設に携わる関電社員と日本で暮らす息子との絆を通じ、親子の成長を描いた。2月末の公開直後から、「泣いた」「感動した」といった感想が関電に多く寄せられている。

 社員が赴任先からたびたび、仕事の様子がわかる写真に一言を添えて家族に送る。息子は寂しさを感じたり、思春期には反発しながらも、写真とメッセージを糧に成長していく姿を描いた。

 3分間弱の動画で、14日時点でのユーチューブの再生回数は170万回を超えた。SNS上で関電に対し、「思わず最後まで見てしまった」「関電に泣かされるとは…」といった声が寄せられている。

 制作した関電広報室は、「関電社員と家族、世界をつないでいるものを描くことで、働く人のそれぞれが大切にしている人への思いと重なってほしいといったことを動画に込めた」と説明。その上で、「関電に興味・関心を持ってもらうきっかけになれば」としている。

 同コンクールには計1337点、デジタル広告部門には166件の応募があった。同部門で電力会社の受賞は初めて。関電は10年に、テレビ広告部門でJAA賞を受賞した。動画は関電のホームページやユーチューブなどで公開している。



電気新聞2017年12月18日