大学生がエネ問題について考えた演劇を披露した「東北電力エネルギーシアター」
大学生がエネルギー問題について考えた演劇を披露した「東北電力エネルギーシアター」

 東北電力仙台営業所(小林正明所長)はこのほど、「東北電力エネルギーシアター」を仙台市で開催した。仙台圏の大学生が電気やエネルギーについて考える演劇「ピノキオの大冒険」を上演するイベント。大学生は実際に東北電力の設備を見学し、エネルギーについて理解を深めた上で考えた成果を披露した。2日間で仙台市と近郊の小学生、保護者ら467人が来場して演劇を鑑賞した。

 エネルギーシアターは仙台営業所の独自企画として毎年開催しており、今年で14回目を迎えた。エネルギー問題について考える場を提供することが目的。東北大学や東北学院大学、宮城教育大学から20人が参加し、演劇や歌、運営などを担った。大学生は8月に東北電力の発電所などを見学。それから約2カ月間の稽古を積み、今回の公演に至った。会場には大学生が電力設備の見学などを通じて学んだ内容をまとめた「レポート新聞」も掲示された。

 公演は2日間で計3回行った。ストーリーは、「青の妖精」に命を吹き込まれた人形のピノキオが、仲間とともに日本のエネルギー・環境問題の現状を正しく把握し、省エネなど身近なことからできることを考えていくというもの。大学生はスライドや歌、踊りを交えて子どもや保護者にエネルギー問題を伝えた。

 ピノキオにエネルギーの無駄遣いをそそのかすギル役を演じた東北大学2年の吉田広人さんは、「実際に電力設備を見たことがエネルギー問題について真剣に考えるきっかけになった」と振り返り、「目で見て体験し、考えることの大切さをこの演劇で伝えられたら」と思いを語った。


電気新聞12月11日