高砂熱学工業は、11月下旬からアップルウオッチ400台を現場に順次導入する。施工現場の生産性向上や業務効率化、健康経営を視野に入れた働き方改革の一環。当面、スケジュール・メッセージ通知やメール確認、業務依頼のリマインダー登録などアップルウオッチが持つ基本機能を活用し、情報共有の質とスピード向上、作業効率化などについて検証を重ねる。また、モデル現場では社外の関係者にも貸与し、より広範な検証を行う。
アップルウオッチは、手首で電話やメッセージなどの通知を確認できるのが特徴。「現場では手がふさがっていることも多く、スマートフォンの操作・応答がしづらい」など、現場からの意見を考慮し、業界初の試みとしてアップルウオッチの導入を決めた。
まずはメッセージ・通話の送信、天気アプリを活用した熱中症への注意喚起など基本機能を活用する。来年1月末には、アップルウオッチの有効性に関するアンケートを行い、効果を検証。加えて、デジタル管理による熱中症対策や安全作業手順書のデジタル化、入退場管理など新たな活用方法についてのアイデアを募り、生産性向上に結び付ける考え。
また、健康経営の取り組みとして、健康経営アプリ「CiRQLE(サークル)」を国内初導入。トライアルを実施中だ。サークルは、コミュニケーションをとりながら運動意識を競争させる仕様となっている。個人の健康増進や社内コミュニケーションの活性化が期待される。
電気新聞2017年11月20日付