新型の着脱式可搬バッテリー「モバイルパワーパックイー」

 ホンダは、可搬型蓄電池を活用した事業を強化する。現行品と比べ定格容量を25%増やした可搬型蓄電池「モバイルパワーパックイー」を開発。まずは同社の電動二輪車を保有する法人向けにリースする。2022年には同電池を組み込んだ製品の展開を検討する企業にも供給する。インドでは22年前半に、電動三輪タクシー向けのバッテリーシェアリングサービスに乗り出す。

 ホンダは19年から海外3カ所で、モバイルパワーパックに関する実証を展開してきた。その結果を踏まえ、バッテリーシェアリングサービスをインドで始める。モバイルパワーパックイーを搭載した電動三輪タクシー向けに、バッテリー交換ステーションを整備。電池残量が少なくなったタイミングで運転手が、ステーションで満充電されたバッテリーに交換できるサービスを展開する。サービス開始に向けて現地法人も設立する。電動三輪タクシーの製造事業者と協力して一部の都市でサービスを始め、順次地域を拡大する。

 ホンダは17年にモバイルパワーパックの発売を始めた。18年からは同社の電動二輪車の電源に採用している。新たに開発したモバイルパワーパックイーの定格容量は1314ワット時。希望小売価格は8万8千円(税込み)とした。

 先月29日には東京都港区の本社ビルで、報道陣向けにモバイルパワーパック関連の説明会を開催。モバイルパワーパックイーやバッテリー交換ステーションを紹介した。

電気新聞2021年11月2日