国土交通省は5月25日、2021~25年度までの5カ年を対象とする新たな無電柱化推進計画を策定した。(1)新設電柱の抑制(2)徹底したコスト縮減(3)事業の更なるスピードアップ――の3つの施策を中心に据え、5カ年で約4千キロメートルの無電柱化を実施する方針を盛り込んだ。

 新たな無電柱化計画を巡っては国交省の「無電柱化推進のあり方検討委員会」で検討を重ねてきた。計画案への意見募集(パブリックコメント)を経て25日、正式決定した。

 計画の柱に据えた新設電柱の抑制については、特に緊急輸送道路に重点を置いた取り組みを推進。電柱が毎年7万本ほど増加している現状を踏まえ、関係者間で増加要因の調査や分析を実施し、その結果を基に削減に向けた対応方策を今年度中に取りまとめるとしている。

 コストについては25年度までに約2割の削減を目指す。事業の加速化では発注方式の工夫などを行う。現状は無電柱化の完了までに現状約7年を要しているが、平均4年に短縮することを目指す。

電気新聞2021年5月26日