協定書を手にする野村支店長(左)と飯泉知事

 徳島県と四国電力は8日、地域活性化の取り組みとして、徳島県が運営する水力発電所を活用した電力供給ブランドを創設することで合意した。同日、徳島県の飯泉嘉門知事と四国電力の野村喜久常務執行役員・徳島支店長が出席し、徳島県庁で協定の調印式が行われた。飯泉知事は「今回の取り組みが日本のモデルとなるようにしていきたい」と期待を述べた。野村支店長は「少しでも地域が元気になるような取り組みを進めていきたい」と強調した。

 徳島県は県営の水力発電所として、那賀川水系に坂州(2500キロワット)、日野谷(6万2千キロワット)、川口(1万1700キロワット)の3発電所、勝浦川に勝浦発電所(1万1300キロワット)の計4発電所を所有。発電電力は全て四国電力に販売しており、発電電力量は年間約3億3700万キロワット時。

 創設するブランド名は「でんきでげんき!とくしまパワー」。四国電力のメニューとして販売する。メニューは2種類。「とくしま水力100%プラン」は、県営の水力発電による電気を活用し、二酸化炭素(CO2)フリー電気として環境価値を付加する。四国電力の電気料金プランに、環境価値相当分をプレミアムとして加算する。

 「ウェルカムとくしま!応援プラン」のうち、法人向けの「企業立地応援でんき」は、県内で新規立地か増設した法人など徳島県が指定する新規立地などの補助事業が適用対象。四国電力の電気料金プランから期間限定で数%割り引く。個人向けの「移住者応援でんき」は、県外から徳島へ移住した個人が対象。四国電力の電気料金プランから期間限定で一定額を割り引く。いずれも詳細は4月に発表する予定。

電気新聞2021年2月9日