欧州連合(EU)加盟国は、域内のガス貯蔵率ルールを緩和する方向で大筋一致した。11月1日までに貯蔵率を90%にする目標を80%に引き下げ、達成時期にも一定の幅を設けることが柱。目標を柔軟に設定することで、冬前の価格高騰を抑える狙いがある。ただ、市場関係者からは「中国の出方次第では大きな下げ圧力にならない可能性がある」との声が上がる。
◆効果に疑問の声も
欧州理事会の11日の発表によると、新ルールでは2025年までの適用期間を2年間延長する。現行の90%貯蔵目標を80%に引き下げた上で、11月1日ではなく、10月1日~12月1日の間に達成してもらう。