文字サイズ
[TechTalks]フュージョンエネルギーに備えよ(15)
2/26(4面)

核融合炉のメリット
◆「人類の夢」メリットと課題/高度技術者の育成、国民理解が必須

 今回は、これまでに解説してきた内容も踏まえながら、フュージョンエネルギー(核融合発電)の特徴について総論を述べる。なぜ核融合発電が「人類の夢のエネルギー」と呼ばれるのか、以下(1)~(6)に改めて整理し、後半には課題についても言及する。なお、核融合発電炉の燃料としては重水素と三重水素を想定し、ヘリウム4と中性子が核融合反応によって生じる炉の特徴であるが、(3)~(6)は、連載第12~13回で紹介した重水素―ヘリウム3と軽水素―ホウ素の次世代燃料にも当てはまる。

◆筆者:尾関秀将氏
 名古屋大学大学院修了後、12年4月に日本原子力研究開発機構に入社。那珂核融合研究所(現在の那珂フュージョン科学技術研究所)でITERプロジェクトに約7年携わった。19年に転職し、現在は電機業界の標準化・認証・ルール形成戦略に関わる。22年12月に個人のウェブサイト「核融合の先生」を立ち上げ、核融合の最新知見をわかりやすく伝える情報発信を開始。同名のYouTubeチャンネルも運営している。
「核融合の先生」https://jpscience.info/

subscribe digital db

↑

close