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TechTalks/フュージョンエネルギーに備えよ(14)
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製造・性能確認試験を終え、輸送を待つITERのジャイロトロン
 フュージョンエネルギー(核融合発電)では、燃料を高温・高密度の状態にして核融合反応を起こし、発電に使う膨大なエネルギーを得る。これまでに解説してきたトカマク型に代表される、磁場閉じ込め方式の核融合炉では、燃料をプラズマ状態にして磁場で閉じ込めたまま、1億度以上にまで加熱する必要がある。これは、太陽中心温度の約1600万度をも上回る。では、そのような極限環境の温度をどのようにして生み出すのか?今回は、「加熱」に焦点を当てて解説する。

◆筆者:尾関秀将氏
 名古屋大学大学院修了後、12年4月に日本原子力研究開発機構に入社。那珂核融合研究所(現在の那珂フュージョン科学技術研究所)でITERプロジェクトに約7年携わった。19年に転職し、現在は電機業界の標準化・認証・ルール形成戦略に関わる。22年12月に個人のウェブサイト「核融合の先生」を立ち上げ、核融合の最新知見をわかりやすく伝える情報発信を開始。同名のYouTubeチャンネルも運営している。
「核融合の先生」https://jpscience.info/

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