◆ヴァイサラ「トライトン・ソニック・ウィンドプロファイラ
 世界30か国以上でデータ集積/高い精度で開発の加速を支援

 

 フィンランドのヴァイサラは、ソーダー方式のリモートセンシングシステム「Triton(トライトン)・ソニック・ウィンドプロファイラ」を展開している。これまで、30カ国・3500サイト以上で、1900万時間を超える風況データを集積している。最新リモートセンシングシステムの実用面の課題を解決し、耐久性も兼ね備える。

ソーダ―方式のリモートセンシングシステム「トライトン・ソニック・ウィンドプロファイラ

ソーダ―方式のリモートセンシングシステム「トライトン・ソニック・ウィンドプロファイラ

 ソーダー技術を使用するトライトンのデータ取得率は、過去8年間の実用実績において99%を達成している。高度200メートルまでの計測が可能で、7ワットの低消費電力で使用できる。電力供給は搭載した太陽電池・蓄電池から行う。遠隔地でも長期間にわたって無人で連続操作できる。

 一般的なソーダーは音波を送受信する部分が垂直方向に向いており、水や雪がたまり、観測できないことがある。ヴァイサラのトライトンは、ミラーに反射させる構造で、こうした課題を解決。ミラー部は熱で暖めることで積雪を防ぐ。

 気象観測塔などを使ったデータ収集は、認可プロセスから建設まで2~6カ月程度かかるが、トライトンは配備から数時間以内で風況データの取得が可能。軽量の低密度ポリエチレン筐体(きょうたい)で、過酷な環境や天候下での移動を伴う配備にも対応する。秒速45メートルの風速や、超高温低温条件でも信頼性のある計測が実施できるよう、設計・製造されている。

 計測時は、アコースティックドップラーデバイスが、スピーカーとマイクの役割をする。三方向に音波を発射し、空気が近づいているか遠ざかっているかにより発生するドップラーシフトを計測、する。その三方向のベクトルを合成することで上空の風速を計測する。初期のソーダーシステムと異なり、音波ビームを頂点に集中させることで、横方向に漏れる地上での騒音を低くすることが可能。トライトンの横に立っていても防音保護装置は不要だ。

 トライトンを用いることで、階層、時間ごとの風速が把握できるようになる。このほか、湿度や温度、気圧などのデータも得られる。風況観測を多点の高度から実施できるため、年間のエネルギー生産予測に変化を生じさせ、風車のパフォーマンスに影響を与える異常な風況動向も検出できる。データの不確かさを低減することで、プロジェクトの投資条件を向上させることにつながる。

 同社は15年に、大規模なリモートセンシングの比較研究を実施した。4大陸、5万時間以上から収集したフィールドデータを包括。実際に配置されたユニットからのデータに基づく風況観測で、観測塔の風況風速の精度と同レベルであることを実証している。海外ではリモートセンシングだけでリソースアセスメントなどを済ませ、融資を受けている事例がある。ただ、国内ではこれまで主流だった風況観測塔などでのデータが求められるケースもある。リモートセンシングの精度の高さをアピールすることで、風力開発加速につなげたい考えだ。

 データ回収は年間契約で実施する。衛星通信回線を通じてヴァイサラのホスティングサービスにデータを送信。そこに利用者が入り、データを閲覧・ダウンロードできる。顧客の設備の状態も常時監視する。装置にトラブルが発生した場合はヴァイサラの技術者を現場に派遣して対応する。

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 <TritonRソニック・ウィンド・プロファイラについて>
http://forms.vaisala.com/LP=2007(新しいウインドウが開きます)

 <3TIRER風況調査ツールについて>
http://forms.vaisala.com/LP=2006(新しいウィンドウが開きます)

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