地上用変圧器に5Gアンテナ基地局などを組み合わせた「5Gスマートポール」

 東京電力パワーグリッド(PG)は7月10日、地上用変圧器に5G(第5世代移動通信方式)アンテナ基地局などを組み合わせた「5Gスマートポール」=写真=の運用を開始した。東京都が進める「スマートポールの先行・試行設置および検証」の一環。都庁近辺の西新宿エリアに5Gスマートポールを計2台設置し、2021年3月まで携帯基地局としての有用性やインフラシェアリングの実現可能性を検証する。

 今回、NTTドコモおよび楽天モバイルと協力し、地上用変圧器に5Gアンテナ基地局とデジタルサイネージを組み合わせたものを1台設置。10日から運用を開始した。KDDIとも協力し、5Gアンテナ基地局を取り付けた地上用変圧器も設置する予定。

 東京都は19年8月に発表したICT戦略「TOKYO Data Highway基本戦略」で、5Gネットワークの早期構築を掲げる。西新宿エリアを重点整備エリアと位置付け、5Gスマートポールの設置を進めている。5Gは高周波数帯を利用するため、4Gよりも多くの基地局が必要となり、設置場所の確保が課題となっている。

電気新聞2020年7月13日