東京電力パワーグリッド(PG)と電源開発送変電ネットワーク(Jパワー送変電)は2日、架線電工のリクルート活動支援を目的とした鉄塔カード=写真=を作成したと発表した。群馬県内にある両社保有の鉄塔を紹介するカード6枚を1セットに収めた。1万セット作成し、送電工事会社の会社説明会など、イベント時に配布する。Jパワー送変電は初めて、東電PGにとっては昨年の栃木版に続く第2弾の発行となる。

 6枚のカードのうち、東電PGは道路をまたぎ「大股鉄塔」と呼ばれる生品線19号鉄塔のほか、西上武幹線、中東京幹線、高崎線の4基、Jパワー送変電は只見幹線280号、309号の2基を採用した。作成にあたり、送電線建設技術研究会関東支部が協賛した。

 東電PGは販売会、イベントなどの機会を通じて200セットを一般に販売する予定。販売価格は1セット500円(税込み)。鉄塔の魅力を感じられる地域別のイベントも検討されている。

 架線電工の減少は電力業界全体の課題。鉄塔カードを通じて、景色との調和、電力供給に貢献する鉄塔の魅力を感じてもらい、リクルート活動の支援につなげたい考え。

 東電PGは鉄塔カード配布にあたり、顧客が電気設備の異常をチャット形式で問い合わせられるサービスの案内チラシも添付する。記載のQRコードを通じ、同社ホームページかコミュニケーションアプリ「LINE」での問い合わせが可能になる。

電気新聞2020年6月3日