4カ月ぶりに本復旧を果たした木内線の78号鉄塔(左手前)と79号鉄塔(右奥)
4カ月ぶりに本復旧を果たした木内線の78号鉄塔(左手前)と79号鉄塔(右奥)

 昨年9月に発生した台風15号の影響で鉄塔2基が倒壊した東京電力パワーグリッド(PG)木内線(6万6千V)の片側回線が24日に再運開し、約4カ月ぶりの本復旧を果たした。倒壊した木内線78号、79号鉄塔は昨年12月中に2基とも元位置で建て替えを完了。今月から架線作業を行い、24日にジャンパー線を介して健全区間との接続を実施。社内検査を経て同日夕に運開した。もう一方の回線は27日に運開する予定。

 現場管理はTLC・システック・エンジニアリング経常共同企業体(JV)、塔上のジャンパー線接続は協力会社スカイテックの電工班10人が担当した。施工後、国の基準に基づき品質面を社内で検査する使用前安全管理検査を実施した。

倒れた鉄塔の基礎部分を調査する東電PG社員(9月10日、千葉県市原市)
台風15号の影響で倒壊した鉄塔。写真は鉄塔の基礎部分を調査する東電PG社員(9月10日、千葉県市原市)

 鉄塔倒壊後、木内線は南房総方面の他回線を通じた迂回措置により、応急送電を行っていた。本復旧により、系統操作による他回線への負荷などリスクが解消。「工事会社とともに安全施工を継続した。早期復旧が供給信頼度向上につながると実感した」と、松村幸治・工務部千葉建設センター送電第二グループマネージャーは振り返った。

 併架する小糸川線、内房線を含め、2月中には全運開する見込み。

電気新聞2020年1月27日