Jパワー(電源開発)は、半導体関連企業である英アーム日本法人のトレジャーデータなど10社と、系統電力から独立したオフグリッド型コネクテッド住宅「OUTPOST」(アウトポスト)の共同開発に乗り出す。IoT(モノのインターネット)やVR(仮想現実)など各社の技術を持ち寄り、2030年を見据えた豊かな暮らしを実現するとしている。開発や提供の開始時期は未定。Jパワーはエネルギーマネジメントの知見獲得を推進している。

 アウトポストのプロジェクトには、水循環装置のWOTAや無線給電技術のベルデザインというJパワーが出資する企業が名を連ねている。その他、ワイヤレスAI(人工知能)による無線センシング技術を持つオリジン・ワイヤレス・ジャパンのほか、VRなどの開発支援を行う日南といった企業も参加した。グローバル展開を支援するX―TANKインダストリーズも加わり、海外展開も視野に入れているもようだ。

 Jパワーを含む11社の開発リーダーは、トレジャーデータの担当者が務める。

 発電事業が主力のJパワーだが、最近ではVPP(仮想発電所)やブロックチェーンなどの先端技術に強いエナリスを買収するなど、エネルギーマネジメント技術の知見を蓄積しようとしている。事業領域の拡大を図るとともに、需要側の変化が発電事業にどのような影響を及ぼすか知見を収集したい考えだ。

電気新聞2019年10月16日