東芝インフラシステムズは7日、人工知能(AI)でビルや商業施設などのメーターを読み取り、自動で記録するサービスを開始したと発表した。電気やガス、水道などのメーターをタブレット端末で撮影すれば、AIが数値を読み取ると同時に画像を電子帳票へ記録・集計する。これまで正確を期すために2人掛かりで行っていた検針の手間が省けるほか、異常値もその場で確認できるなど業務効率化に貢献する。
今回のサービスは、施設の点検や巡回にタブレットを活用する東芝のクラウドサービス「シェアレポ」の新たなオプションとして提供する。AIが読み取った数値と画像を同時に記録できるため、目視で起こりがちな検針ミスを防げる。異常値もその場で確認できるため、後で気付いて再検針に出向く手間も省ける。
ビルや商業施設の管理者は、個々のテナントや空調といった設備ごとに検針を行う必要がある。近年は人手不足や施設の老朽化もあって業務負担が増大。デジタル技術を活用した効率化や省力化が課題となっていた。
今回のサービスを活用すれば、ビルなど設備の稼働状況やエネルギー使用量、料金などのデータを容易に収集し蓄積できる。こうしたデータを設計データなどと組み合わせることで、省エネルギー制御や設備トラブルを高精度に予測を行うことも可能になる。
東芝はビルの運営・管理を高度化するソリューションの一環として展開する考えだ。
電気新聞2019年10月8日
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