東北電力は3日、女川原子力発電所2号機(BWR、82万5千キロワット)の燃料装荷を午後3時に開始したと発表した。同日に原子力規制委員会から、燃料装荷に必要な試験使用承認書が交付された。作業完了までに1週間程度かかる見込み。2号機での燃料装荷作業は2011年2月以来13年7カ月ぶり。プロセスが順調に進めば、BWRとして東日本大震災以降初めての再稼働となる。

 使用済み燃料プールにある新燃料208体、再使用燃料352体の計560体を原子炉圧力容器内に移す。

 燃料装荷の完了後、炉心確認として、燃料が所定の位置に装荷しているのを水中カメラで確認する「燃料集合体炉内配置検査」を行う。制御棒を原子炉から完全に引き抜いても臨界に至らないことを確認する「原子炉停止余裕検査」も実施する。原子炉圧力容器漏えい検査や原子炉格納容器漏えい率検査を経た上で、起動前試験を行う。

 10月頃に原子炉を起動し、11月頃の再稼働、12月頃の営業運転開始を予定する。同社は「引き続き安全確保を最優先に、一つ一つのプロセスにしっかりと対応し、地域へ丁寧に取り組み状況を伝えながら再稼働に向け全力で取り組む」としている。

 女川2号機で燃料装荷を前回実施した11年2月は、翌月の原子炉起動に向けて定期点検中だった。原子炉は3月11日午後2時に起動したが、直後の午後2時46分に東日本大震災が発生。自動停止した。その後、同年12月に燃料を取り出している。

電気新聞2024年9月4日