Jパワー(電源開発)は30日、フランス電力(EDF)やグリーン水素・アンモニアの開発・投資事業者である英ヤムナとともにコンソーシアムを組み、オマーンでグリーン水素・アンモニアを製造する権利を落札したと発表した。同国南部のサラーラ地区に、約450万キロワットの風力・太陽光発電設備・蓄電池設備や、約250万キロワットの水電解装置を導入する予定。グリーンアンモニアを年100万トン製造できると見込んでいる。製造開始は2030年頃を目指す。

 Jパワーなど3社によるコンソーシアムは、オマーン国内のグリーン水素事業開発を所管するハイドロジェン・オマーン(ハイドロム)が昨年6月に公募開始した「ハイドロム・フェーズA・ラウンド2」に参加し、サラーラ地区に341平方キロメートルの土地区画を47年間確保。4月29日にはハイドロムとの間で事業開発契約も締結し、当該土地区画でグリーン水素・アンモニアの製造事業を行う権利を取得した。

 今後は製造事業の実行可能性を確認するため、詳細な事業調査を開始する。オマーンは南部の海岸線沿いを中心に風力・太陽光のポテンシャルが高いことから、その豊富な再生可能エネルギーを活用して、グリーン水素を製造。製造したグリーン水素は、同地区に建設予定のアンモニア製造プラントに全量供給する計画だ。

電気新聞2024年5月1日